ひろさんの貿易・通関 雑記録

貿易、物流、通関に携わる会社員の呟きです。 輸出入業者や貿易通関実務担当者へ、ビザスクやココナラでコンサルもしてます。  

通関業者からのキャリア論:その2

こんにちは。 まだ10月上旬だというのに・・・暖房が必要なくらいの温度ですね。今、フリースを着込みながら書き込みしております。皆様も風邪をひかれぬようご注意くださいませ・・。 さて、今回は「通関業者に従事されている方々」のこれからのキャリア形…

通関業者からのキャリア論:その1

こんにちは。 ブログ更新もだいぶご無沙汰になりました。コロナ禍で業務も環境も様変わりし毎日が考える事だらけでしばらく筆を握れませんでしたが、今日は最近少し感じている事を書こうと思います。 以下はあくまで個人的な考えでの話です。 私もそれなりの…

検査と納期スケジュール

こんにちは。 今日は輸入における税関検査と納期との関係、それについての通関業者の仕事の進め方を少しお話します。 まず、「検査」という表現を使う場合、何の「検査」なのか?をしっかり把握していただいた方が、勘違いや誤解が生じないと思いますのでこ…

存在意義について

通関業を立ち上げて実務もまだ怪しい腕前の30代前半の時。 創業期なので、まずは顧客獲得、という事でめぼしい客先を回っていた頃の話です。 ある有名なホームセンターの重役さんに営業に行った際に、 「どの業者を使うか?ウリが無いといけないし、こちらの…

仕事への姿勢について

ご無沙汰しております。 3月下旬からウィルス対策でバタバタしております。 テレワークの準備、全体の業務割振、調整。そして実行、検証……と、いつの間にか1ヶ月が過ぎてしまいました。 まだこの環境は1ヶ月は続きそうですね……業務の方もこれからは生産性が…

ウィルスの影響・その2・働き方改革?

首都封鎖の話も出てきましたね…… このウィルスの影響はどこまで広がるのでしょうか…… 貿易統計を見ても、消費税増税以降は輸出入は下降気味であり、仕事柄国内の物流を見ても明らかに荷動きが鈍いのがよくわかります…… ここ数年は、ドライバー不足、運賃高騰…

事前教示の話

今回は事前教示について少しお話してみます。 詳しくは税関のHPに説明がありますので、こちらhttps://www.customs.go.jp/tokyo/zei/jizenkyoji.htm 以下、現場での事前教示の運用について話を進めていきます。 ・口頭の事前教示と書面の事前教示 この違いに…

食品等輸入届出の進め方:その2

前回に引き続き食品申請の話です。 前回は、 ①食品申請をしなけばいけないかどうかの判断 ②分析が必要かどうかの確認(分析機関への依頼) こちらまで話を進めましたので 今回は、 ③申請書作成(確認届の提出) ④厚生省への申請書等の提出 この内容で進めていき…

食品等輸入届出の進め方:その1

今回は他法令の食品申請、いわゆる「食品等輸入届出」について話をしてみようと思います。 これは一般的なフローではなく、私が所属している通関業者内でのフローです。最近手がけた案件があり、またお客様からの質問や若干のトラブルもあったので、それに対…

業者側から見た「好かれる業者」像

最近ブログを始めてから色々な方と知り合い教えて頂きながらここまで来ております。 その中で荷主側の立場にいらっしゃる、ふみさんのブログが大変興味深かかったので改めてこちらに掲載させて頂きます。 ブログはこちらです。 www.humi-importer-blog.com …

ウィルスの影響

どちらの物流業者も、今回の件はご苦労されていると思います。 私の身の回りの狭い範囲での話ではありますが、現状どうなっているのか、簡単にお話してみようと思います。 *物量 振り返ってみると今年の中国旧正月は例年よりも早く始まりました。例年に比べ…

HSコードの相違

以前から私の周りでも話題に上がっていましたが、今回は「同じ商品なのになぜHSコードが二つ以上になってしまうのか?」という事について話をしてみたいと思います。 下記の話はあくまで推測です。経験則からの想像の話の域を出ませんのでご了承下さい。 基…

通関業者の客層について:その2

前回は通関業者の客層について通関業者と顧客との「ビジネス上」の関係という視点で区分けをして話をしてみました。 https://www.hirosanblog.net/entry/2020/02/09/065449 今回は「顧客が何を重要視して通関業者に委託をしているのか?」という視点で話を進…

通関業者の客層について:その1

今日は通関業者の客層についてお話してみようと思います。 あくまで個人的な見解でもあるのでご了承下さい。 今まで沢山のお客様と仕事をしてきましたが、どんなお客様がいるのかと言う事で、大きく二つの客層に分けて話を進めてみます。 一つ目は実輸出入者…

久しぶりの試験 : EPAビジネス実務検定

本日2月2日ですが、日本貿易実務検定協会のEPAビジネス実務検定試験を受けに行ってきました。 久しぶりの試験、何年ぶりでしょうか……一ヶ月弱でしたが勉強もしましたが、頭が固まっておりなかなか捗りませんでした(笑)。 振り返っての感想を話したいと思いま…

通関業者の1日

今年初めてのブログとなります。 大分スピードが落ちていますが……手掛けているややこしい案件もそろそろ落ち着いてきており、精神的にも余裕が出てきました。 ブログも再開したいと思います。 今回は、自分自身の仕事の改善という意味でも、私自身の1日の業…

通関業者の中の話

少しブログも滞りがちでしたが…… 年末にかけて少し重い仕事が舞い込み年明けもしばらくはかかりそうでブログを更新する余裕がありませんでしたが、年も押し迫った本日に今年の振り返りも踏まえて通関業者の内部の話をしてみようと思います。 通関営業所の社…

加算要素の話:運賃編

輸入申告書を作成する際にアライバルノーティス(船会社が発行する到着案内。チャージ類の請求書でもあります)を見ていつも思う事があります。 「すごいなぁ、また加算金額が増えたよ……」 申告書を作成する際に申告価格(課税価格)は特に神経を尖らせて確認を…

通関業者への就職:その3

先日通関士試験の合格発表がありました。 見事合格された方はこの上ない喜びと将来への想いを馳せ、残念だった方は雪辱を果たす為来年へ向けてのスタートを切る……様々かと思います。 通関士試験の合格で人生が変わる方もいらっしゃいますしそのような想いで…

通関業者への就職:その2

今回は採用の現場の話をします。 これは私が採用する際に気にしている点であり、一般論(であろう事)も踏まえて話を進めていきます。 ・まずその時の採用の背景が業務の拡張なのか欠員補充なのか。また現場のスタッフの年齢的な構成からどの年齢層を採用した…

通関業者への就職:その1

通関業者に就職しようとしている方はもちろん通関の仕事がしたいから、という理由からだと思います。 その延長かすでになのかはわかりませんが、通関士を取得して通関の仕事をするという事を視野に入れている方が多いと思います。 以下は、通関業者で採用を…

申告区分・その2

以前、申告区分について簡単にお話しさせて頂きました。 以下は何の裏付けもありませんが、通関業者に数十年いた者の経験則からの話です。 荷主側が通関業者に輸出入申告を委託した際に先方から結果として、通関許可になりましたと許可書を送ってきたり、書…

課税価格の話

関税定率法第4条 原則的な課税価格の決定方法の記載があります。 通関士試験を勉強する上でも結構なボリュームの項目ですね。重要度も高いです。個人的には丸暗記で乗り切った記憶があります。 通関士試験の出題範囲も決して狭い訳でもなく覚える事が沢山あ…

違約品等の戻し税について

通関士試験で勉強する中で、減免税制度が一つのヤマとなります。 その中でもこの制度ですが、個人的には良くわかる話だという事で割と覚えやすかったような気がします。 詳しい制度は税関のHPに譲るとして http://www.customs.go.jp/tetsuzuki/c-answer/imts…

輸入できない場合(原産地を偽った表示等)

しばらく時間が空きましたがブログを再開します。 原産地について偽った表示又は誤認を生じさせる表示がされている外国貨物は、輸入が許可されません。関税法71条。 個人的にもこの「輸入ができない場合」というのは通関士試験を勉強していた時に重要項目と…

通関士の仕事:その1

通関業法上に定義はありますが、あくまで現場視点で話をします。 もちろん一つだけでなく彼らの仕事は多岐に渡りますが……現場の管理者から見て新人通関士に期待するまず始めの仕事ですが…… 書類のチェック、整合性の確認は置いておいて「HSコードを振れる事…

HSコードについて

通関士の大切な仕事の一つに輸出入商品に対してHSコードを振る作業があります。 HSコードとは…… 商品の名称及び分類についての統一システム(Harmonized Commodity Description and Coding System)に関する国際条約(HS条約)」に基づいて定められたコード…

ナックス

ナックスとは 国際貿易における、通関及び輸入の際の関税の納付などを効率的に処理することを目的に構築された、税関官署、運輸業者、通関業者、倉庫業者、航空会社、船会社、船舶代理店、金融機関等の相互を繋ぐ電子的情報通信システムである。正式名称は、…

見落としがちな他法令

最近はあまり細かい案件依頼もないし、それなりに経験も積んでいるという事もあるのでしょう、他法令関係でどうにもならないトラブルというのは無くなりました。 ここで言うどうにもならない = 結果が滅却か積み戻しになるケースです。 どうしても承認、許…

許可までの時間

輸出入申告をしてから税関から許可をもらうまでの時間についての話です。 まず顧客側から通関書類(インボイス、パッキング、BL、資料等)を頂き、書類や商品の内容の確認をします。どのタイミングで書類を頂いても原則申告に入れるのは入港日以降です。納期が…