ひろさんの貿易・通関 雑記録

貿易、物流、通関に携わる会社員の呟きです。 輸出入業者や貿易通関実務担当者へ、ビザスクやココナラでコンサルもしてます。  

ウィルスの影響

どちらの物流業者も、今回の件はご苦労されていると思います。

 

私の身の回りの狭い範囲での話ではありますが、現状どうなっているのか、簡単にお話してみようと思います。

 

*物量

振り返ってみると今年の中国旧正月は例年よりも早く始まりました。例年に比べ1月2月の荷動きパターンの変化がかなりありました。

また昨年末近くに増税もありました。

そのような事もあり、増税以降荷動きが悪いような気がします。これは輸出入だけに限らず国内の物流も当てはまります。

10月11月から今に至るまで……もちろん取扱商品にもよると思いますが、実感として物流業者が携わっている物量は明らかに減少傾向です。

 

消費不況から始まりウィルスインパクト……。

 

この先が少し見えないですね。

このウィルスの件が無ければ、本来ならばオリンピック対策で各輸出入者は在庫の積み増し、調整を始めたのだろうと思います。相当な物量を取扱されている輸出入者は去年から調整をされていると思いますが、中規模以下の物量の取扱輸出入者はこれから……というタイミングではないかと思います。

旧正月前か、明けると同時に中国メーカーに生産スケジュールを投げて……。

 

それが今回のような事になったのでかなり予定が狂ってしまったのではないかと思います。

 

*業者

フォワーダーも増税以降は物量減少傾向のようです。

旧正月明けの動向が気になりますが、中国各港のコンテナ取扱数は2月は昨対でも減少率が50%前後以下が多く、場所によっては70%とも聞きます。

今、船積みされて日本に近々に入港してくる貨物は、明らかに旧正月前に生産が終わって準備された物。まだ旧正月明けてから生産された物は船積みまで至っていないと思われます。

 

通関業者ですが、客層によって異なりますが仕出地が中国の取扱が多い業者は……閑散としている思います。

それ以外はそれ程の影響はないと思いますがいずれにせよ増税以降は全般的に昨対でも減少と思いますので取扱は減少気味。

 

運送業者ですが、海コン業者は通関業者の動向と連動します。数年前から配車予約が数週間先で動いていた所ですが、この閑散とした時期においても先の予約は埋まっている状態。ただ、これは実際にはっきりとして予定があるものに対してではなく、輸出入者も通関業者も予定が見えないから予約を入れている状態……なのか、先にあげた旧正月前後に用意されたものの案件……だと思っています。本格的に生産されて出荷された物が定期的に入ってくるまでは……時間はかかりそうです。

国内の運送業者も同様です。年末年始の例年の盛り上がり感は無く、1月2月とも2割前後の減少という業者があるとも聞きます。

 

 

ニュースでも放映されていますが、中国から部材を仕入れて日本国内で生産している中小規模のメーカーはかなりの影響を受けていると思います。これは運送業者も同じです。3月一杯このような状況が続くと、様々な方面での企業において経営困難な状態に陥り国内経済も良い方向には向かない流れになる可能性もあります。

 

ウィルス対策と効果、動向に注意が必要ですね。