ひろさんの貿易・通関 雑記録

貿易、物流、通関に携わる会社員の呟きです。 輸出入業者や貿易通関実務担当者へ、ビザスクやココナラでコンサルもしてます。  

2019-01-01から1年間の記事一覧

通関業者の中の話

少しブログも滞りがちでしたが…… 年末にかけて少し重い仕事が舞い込み年明けもしばらくはかかりそうでブログを更新する余裕がありませんでしたが、年も押し迫った本日に今年の振り返りも踏まえて通関業者の内部の話をしてみようと思います。 通関営業所の社…

加算要素の話:運賃編

輸入申告書を作成する際にアライバルノーティス(船会社が発行する到着案内。チャージ類の請求書でもあります)を見ていつも思う事があります。 「すごいなぁ、また加算金額が増えたよ……」 申告書を作成する際に申告価格(課税価格)は特に神経を尖らせて確認を…

通関業者への就職:その3

先日通関士試験の合格発表がありました。 見事合格された方はこの上ない喜びと将来への想いを馳せ、残念だった方は雪辱を果たす為来年へ向けてのスタートを切る……様々かと思います。 通関士試験の合格で人生が変わる方もいらっしゃいますしそのような想いで…

通関業者への就職:その2

今回は採用の現場の話をします。 これは私が採用する際に気にしている点であり、一般論(であろう事)も踏まえて話を進めていきます。 ・まずその時の採用の背景が業務の拡張なのか欠員補充なのか。また現場のスタッフの年齢的な構成からどの年齢層を採用した…

通関業者への就職:その1

通関業者に就職しようとしている方はもちろん通関の仕事がしたいから、という理由からだと思います。 その延長かすでになのかはわかりませんが、通関士を取得して通関の仕事をするという事を視野に入れている方が多いと思います。 以下は、通関業者で採用を…

申告区分・その2

以前、申告区分について簡単にお話しさせて頂きました。 以下は何の裏付けもありませんが、通関業者に数十年いた者の経験則からの話です。 荷主側が通関業者に輸出入申告を委託した際に先方から結果として、通関許可になりましたと許可書を送ってきたり、書…

課税価格の話

関税定率法第4条 原則的な課税価格の決定方法の記載があります。 通関士試験を勉強する上でも結構なボリュームの項目ですね。重要度も高いです。個人的には丸暗記で乗り切った記憶があります。 通関士試験の出題範囲も決して狭い訳でもなく覚える事が沢山あ…

違約品等の戻し税について

通関士試験で勉強する中で、減免税制度が一つのヤマとなります。 その中でもこの制度ですが、個人的には良くわかる話だという事で割と覚えやすかったような気がします。 詳しい制度は税関のHPに譲るとして http://www.customs.go.jp/tetsuzuki/c-answer/imts…

輸入できない場合(原産地を偽った表示等)

しばらく時間が空きましたがブログを再開します。 原産地について偽った表示又は誤認を生じさせる表示がされている外国貨物は、輸入が許可されません。関税法71条。 個人的にもこの「輸入ができない場合」というのは通関士試験を勉強していた時に重要項目と…

通関士の仕事:その1

通関業法上に定義はありますが、あくまで現場視点で話をします。 もちろん一つだけでなく彼らの仕事は多岐に渡りますが……現場の管理者から見て新人通関士に期待するまず始めの仕事ですが…… 書類のチェック、整合性の確認は置いておいて「HSコードを振れる事…

HSコードについて

通関士の大切な仕事の一つに輸出入商品に対してHSコードを振る作業があります。 HSコードとは…… 商品の名称及び分類についての統一システム(Harmonized Commodity Description and Coding System)に関する国際条約(HS条約)」に基づいて定められたコード…

ナックス

ナックスとは 国際貿易における、通関及び輸入の際の関税の納付などを効率的に処理することを目的に構築された、税関官署、運輸業者、通関業者、倉庫業者、航空会社、船会社、船舶代理店、金融機関等の相互を繋ぐ電子的情報通信システムである。正式名称は、…

見落としがちな他法令

最近はあまり細かい案件依頼もないし、それなりに経験も積んでいるという事もあるのでしょう、他法令関係でどうにもならないトラブルというのは無くなりました。 ここで言うどうにもならない = 結果が滅却か積み戻しになるケースです。 どうしても承認、許…

許可までの時間

輸出入申告をしてから税関から許可をもらうまでの時間についての話です。 まず顧客側から通関書類(インボイス、パッキング、BL、資料等)を頂き、書類や商品の内容の確認をします。どのタイミングで書類を頂いても原則申告に入れるのは入港日以降です。納期が…

リフレッシュ

久しぶりに体育館に足を運びました。 一ヶ月ぶりですか…… 学生の頃からバレーボールをやっているのですが社会に出てもしばらくやっておりましたが年齢を重ねるにつれ……(^_^;) だんだんと動きも遅くなり飛べなくなりで……今はソフトバレーという生涯スポーツを…

AEO業者について

比較的新しい制度ですね。 といっても2005年に採択され、順次2007年に輸入者から制度が始まり、通関業者も2008年から開始、もう10年以上前のことになります。 開始当初はどんなものかと左右を伺う業者もあったかと思いますが(今もあると思います)、税関から…

コスト削減の考え方

色々と方法はあるのだと思います。 物流に携わっている我々業者側としては顧客に対しての1番のアピールの仕方でもあり、これが出来ない業者はなかなか顧客側から評価されないと思っています。 会社としても担当者ベースで考えても、取扱範囲(知識)が広ければ…

業者の選択

数ある業者(フォワーダー、通関業者等)から、どこを選ぼうかと悩む方もいらっしゃると思います。 一番影響力あるのは担当者のキャラクターかもしれませんね。もちろんファーストコンタクトが営業なのかラインスタッフなのかもありますしその方が自分の専属担…

通関士について

今、各企業の採用募集を見ていると通関士の引き合いは多数出ているようですね。 輸出入統計を見ても物量が増えているわけでもないのに通関士の需要が増えているのは…… やはり団塊の世代が前線からいなくなったからでしょうか…… または、このご時世(売り手市…

多品目食材の輸入

今手がけている案件です。 年末に向けて多品目の食材の輸入案件があります。色々と課題があり、一つづつクリアをしていきます。 貨物の特性により、運送形態の選択、保管場所の選定。通関においては輸入食品届出の準備、確認。輸入申告においてはHSコードの…

コンテナは誰のもの?

こう聞かれると「何をいまさら」感がありますが、状況次第では「え?」となる事があったりします。 我々現場にいる者は、「空コンテナの返却」については頭を悩ませています。 輸入コンテナの貨物を納品場所で降ろし、そのまま運送業者はコンテナヤードまで…

外国貨物とは?

輸出入が初めての顧客担当者にとっては、業者から「外国貨物」と言われても、「だから何?」「何か問題でも?」とピンとこない時があると思います。 関税法上ではいろいろと定義がありますが、簡単に言ってしまえば「通関前の貨物」、もっと突っ込めば「税金…

申告区分

顧客から通関書類をいただいた後、輸入or輸出申告書を作成し、申告をします。 今は殆どの通関業者はナックスと呼ばれるシステムからオンラインで申告書類を税関に送信(=申告)します。 オンラインなので、瞬時に結果(区分)が出ます。結果は3種類あるのですが…

余談 トレーニング

学生の頃から、本格的ではなく我流で細々と筋トレをしています。主に自宅トレ。 歳を取るにつれなかなか継続が難しくなってきますね。 モチベーションの向上どころか維持すら大変。40代後半になってからはだいぶ頻度は落ちました(^_^;) 前から気になっていた…

通関時のトラブル

仕事柄輸入が多いですが、申告をした際に税関の書類審査や現物検査で通関がストップしてしまう事があります。 このテーマも今後続けていこうと思いますが、今回は簡単に最も良くある事例をお話しします。 「原産地表示に関わるもの」 これが最も多くてポピュ…

貿易の裾野

本日、クライアント企業から依頼された勉強会を実施しました。 その企業は今まで海外との貿易をされてなかったのですが今後海外輸出を始めたいとの意向で、社内で担当者に対して勉強会を実施してもらいたいと数ヶ月前に打診がありました。 こういった要望は…

他法令

関税法70条にある他法令。 輸入の一般的な商品で出くわす他法令は、食品衛生法、植物防疫法、家畜伝染病予防法、旧薬事法、銃砲刀剣類所持等取締法、エトセトラ、エトセトラ…… 業者としても、まず輸入する商品が何なのか?用途は?と商品を把握をしないと、…

久々のキャンプ

天気も良く、サイトも良好! 久々にキャンプを楽しめました。 冬はスキー場として経営しているキャンプ場で、サイトも端で余裕持って過ごすことができました ローストビーフもなかなか美味しく頂けました。 また次回……どちらに行こうかな……

夏休みです(^^)

平日に夏休みとって連休で久しぶりの家族でのキャンプに行ってきます(^^) 子供ができた時から、何か家族で楽しむものはないか?と思っていて…… 以前から漠然とキャンプに憧れを抱いていましたが、カミさんから「やってみない?」と言われて始めてから……7、8…

初めての輸入

新規で「輸入の事はよくわかりません」とか「今回初めてです」という顧客が、私の担当では少なくないです。 そういう顧客の対応こそ腕の見せ所というか、(工数はかかるが)仕事はやりやすい場合もあります。専門職ならではの強みも活かせる…… 質問が多い項目…