ひろさんの貿易・通関 雑記録

貿易、物流、通関に携わる会社員の呟きです。 輸出入業者や貿易通関実務担当者へ、ビザスクやココナラでコンサルもしてます。  

ウィルスの影響・その2・働き方改革?

首都封鎖の話も出てきましたね……

 

このウィルスの影響はどこまで広がるのでしょうか……

貿易統計を見ても、消費税増税以降は輸出入は下降気味であり、仕事柄国内の物流を見ても明らかに荷動きが鈍いのがよくわかります……

 

ここ数年は、ドライバー不足、運賃高騰で物流業界の供給力が大きな問題でしたが、上記の通りここ数ヶ月で物量は激減……この先どう経済が動くのか、かなり不透明です。

 

今の貨物量が増えている事については、単に春節前後の発注した物がようやく入り始めている……と見ています。

今のこの国内の状況、消費が上向かないであろう事を考えると……いったん上がった山はすぐに落ち込むのではないかと思っています。

 

 

通関業者の我々も、これから色々と考える事が多くなってきています。

身の回りで少し気になっている事についてお話しします。

 

①営業面

もちろん経営視点で考えると売上/利益は追求していかなければなりません。経済が下向きだからといって昨対で落ち込む事が「良い」という事はありません。悪いなりに色んな手を打ち、昨対増か悪くても昨対維持、これを目標に進めなければなりません。

これからしばらくは各企業の競争も激しくなるのではないかと思います。

働き方改革で、(感覚ですが)価格競争も若干収まった感もありますが……「仕事」を取りに行く業者は増えていくのだろうと感じています。現に中小零細企業の倒産数は増えてきています。運送業者も同様です。

ただ価格競争もあるのでしょうが、以前とは異なりもっとサービス面での競争が強調されるのではないかと思います。またそう願っています。

オペレーションの質から仕事の取扱範囲、そして価格……そんな優先順位なのかなと思います。

 

もっと社員の質を高めて、少数精鋭にしていく。これは働き方改革で迫られた企業側の考えている事と同じ事だと思います。

新卒採用に拘らない。優秀な社員の採用。出来る限りの社員教育。早期退職者制度。パフォーマンスに沿った待遇……。

 

話は逸れましたが、個のスキルやパフォーマンスをこれからどう高めていくか?これが近々の課題であり今後の営業課題でもあると感じているところです。

 

持論ですがこの仕事(貿易や通関)はこの個のスキルが事業所全体の成績に大きく影響を及ぼすと思っています。

もちろん会社の規模、営業リソース、設備等の要素も大事ですが、極論を言ってしまえば優秀な社員であればどんな企業でも活躍でき、それ以下の社員はそれと同様以下の成績しか出せないのだと思っています。

そう言った意味でどう個の力を高めていくか?は大変重要です。

提案力、コミュニケーション力、それらを補助するスキル、知識等……。

管理者はより社員のモチベーションを高めるための努力をしないといけないのでしょう。

 

②労働環境

今は当たり前のようになったネットナックスで、セキュリティ面が担保されていればどこでも通関実務ができるようになっています。

 

先日も、私の所では首都封鎖になった場合の対策として社内全体で検証してみました。

会社全体では関東県内で営業所がいくつかあるのでサテライトオフィスとして自分が住居している最寄りの営業所で通関実務が行なおうという方向性で。

通関実務よりも運送手配関連の方が、現行のやり方だと遠隔で仕事をするには向いて無い事がわかったのでこれは短期間で改善していく。

以上の2点に関しては業務のルーチンなので問題はないのであろうが、営業面が課題。

今の社員ごとの業務割振だと実務をやりながら営業もやっているので……在宅勤務やサテライトオフィスだと個の力が結集できないので、お互いに補填し合う関係がなかなか難しい。ただこれも時間をかけて、業務分担見直し、新しいルールの設定、アウトソーシング等を進める事でできそうな気がします。

 

結果達成できるのは、労働時間短縮、それによる残業代削減、通勤時間の削減によりモチベーションアップ、総じて投入労働時間に対する最大の成果、という事でしょうか。

 

今回のウィルスのは悪い営業もあるのでしょうが、これが契機となって良い方向に働く面もあるのだと思います。