ひろさんの貿易・通関 雑記録

貿易、物流、通関に携わる会社員の呟きです。 輸出入業者や貿易通関実務担当者へ、ビザスクやココナラでコンサルもしてます。  

組織デザイン

最近、新人が配属されたので業務分担を再考する機会があった。 部署をゼロから作り上げるのに勉強して試行錯誤を重ねて一定の形にしてからしばらく時間が経ったが、ここで改めて振り返りと検証をしてみたい。 自分の考えているところでは「外へのパフォーマ…

生産性とコモディティ化

久しぶりに筆を取ります。 春先からある方面に向けて勉強を始めました。ついつい優先してそちらに時間を割きブログが滞っておりましたが、出来るだけ更新は続けていきたいと思います。 先日、出社前にニュースを見ていたところ、「配属ガチャ」なるものが放…

納期について

世の中の全ての仕事は締切(納期)があり、時によっては時間との勝負になる事もあります。 経験値が多く「引き出し」が多いベテランでも、時間に追われる事は多々あります。 ベテランはまずはそういう状況にならないように先手先手で仕事を進めていく。万が一…

生産性の向上?

コロナ禍2年で生活様式も大分様変わりして、一方我々の仕事の環境においては、原料高、物流費高騰、サプライチェーンの混乱、そして直近では中国の都市ロックダウンによる影響と……先が見えない環境になってきています。 私の周りにおいても特に中国(上海)の…

通販貨物の通関

今回は最近の現場の話をします。 コロナ感染が社会に影響を及ぼすようになって2年が過ぎようとしています。 私の職場の案件も今まではB to Bが殆どでしたが、この2年でめっきり業務量が減りました。これはどの業界においても同じ事が言えるのではないかと思…

通関とAIについて

AI(人工知能)がヒトの仕事を奪う、と言われ始めて数年が経ちます。 今回は自分なりの通関(業、士)の仕事とAI、将来について考えを述べてみたいと思います。 結論から言えば、通関(業、士)の仕事は現環境下では無くならないと思っています。そして環境が変わ…

誤謬対策の考え方

前回に引き続きの話になります。 申告書類の作成で間違い(誤謬)が出た場合、何とか早期発見(社内チェック等)できれば良いですが、それで終わりではありません。対策を打っておかないと今後また同様の間違いが起きる可能性がある。その延長上には取り返しのつ…

誤謬について

普段あまり使われない言葉ですが、通関の仕事をされる方は敏感に反応する言葉だと思います。 奥が深いテーマなのですが、今回は少し限定的に話をしていきます。 要は「申告書の間違い」という事です。 専門知識を有している国から認められた通関業者(通関士)…

経験値について思うこと

2022年に1月にRCEPが始まりました。 通関業者の方々は客先からの問合せが増えて対応に追われている事があろうかと思います。 税関も同様だと思います。 荷主にも直接大きな影響を与える条約が始まったり法改正があったりすると、それが始まる前後は通関関連…

通関士の確認届け

今年初めてのブログとなります。 去年はあまりブログを更新する事ができませんでした。 通関士試験に(2回目の合格を目指して)チャレンジしようと勉強に時間を使ったので、途中から「ブログ書いてるよりも試験勉強に時間を使った方がいいな!」という「模範的…

通関士:担当者の比較

最近、身近に出来事があったので今回はこちらについて話をしてみようと思います。 このテーマについては今後折に触れて述べたいと思ってています。 それだけ要素が沢山ある内容だと思っています。 今回は内側(通関業者内)の視点での話です。 通関士と従業者…

通関業者の比較

先日色々と調べ物をしていた時に面白い資料を見つけました。 公正取引委員会が荷主にアンケートを出して集計したものです。 平成21年と少々古いものでしたが興味深いものでした。 その中の情報で目を引いたのは、 ① 荷主が利用している通関業者の数 ②通関業…

通関士試験を終えて 過去と現場との比較

先日、10月に行われた第55回の通関士試験の合格発表がありました。 今回は色々と思うところがあり、22年ぶりに通関士試験にチャレンジしました。 今までずっと仕事(通関実務)漬けであまり通関士試験の内容に気が向かず、部下の受験(の結果)をただ見守ってい…

通関士への期待

先日、ある説明会に参加しました。 そこでの資料に「通関士を取り巻く環境」という事で、 ・慢性的な通関士不足 ・EPA FTAの拡大 = 手続き高度化による通関コンサルニーズの拡大 というような事が書かれていました。以前からこの業界では取り沙汰されていた…

物流とサービス業

今回は直近の業務をしていて感じた事を書いていきます。 * 私の管轄は通関業なのですが、客先の要望によりフォワーディング取扱も行います。その場合同業者に依頼をして手配をしてもらいます。 昨今コロナ禍からのコンテナ不足等により、なかなか船腹予約が…

まず何を最初に教えるか?

企業では定期的に新卒/中途採用や、社内異動があります。自分が所属する営業所や部署に新しく配属された方がすぐに戦力になるように引き続きや教育をしていく事になります。 今回はその辺りをお話してみようと思います。 私の部署は通関営業所でメインが通関…

通関士試験について

先日3日の日曜日に第55回通関士試験が行われました。 受験された皆様、お疲れ様でした。 今回ですが……思う所があり、私も受験しました。 今回はこれについてお話してみようと思います。 2021年頭ですが、毎年初めに会社で豊富/意気込みを問われるので、個人…

志望動機

先日、会社トップと話す機会があり、 「来年の新卒で、今回通関志望が2名いるからさ」 久しぶりだなあ……と感じました。 よく人事担当とはコミュニケーションは取っており、採用担当としては人員不足の部署から要望があった場合に採用情報に反映させるようで……

ある通関士の休日①

さて、週末は連休取ったし、キャンプ機材のチェックでもしておこうか……… 仲間から仕入れさせてもらった椅子です。折り畳めてコンパクト。持ち運び楽ちん。座り心地も良いです。支柱はステール、座面は合成繊維です。 んー、これは…… アップホルスターではな…

バランス

管理者としてマネジメント業務について最も大切と思われるのは? 1、長としていずれの職務でも部下以上の能力を発揮する事が必要。業務遂行力を高め実践する事が大切。 2、管理者は仕事のチェックポイントを把握しそれに照らして部下の仕事を確認するべき。 …

通関業者と自社通関:その2

こんにちは。 今回は自社通関についてお話ししてみたいと思います。 今まで荷主側にいた事がない自分なので想像の域を超えない話もあるかもしれませんがご容赦下さい。 「自社」で「通関」という事ですから自己の法人において輸出入手続きがある場合に、通関…

通関業者と自社通関:その1

こんにちは。 今回は通関業の免許と自社で行う通関について話をしたいと思います。 ①通関業の免許 ご存知の通り、通関業の免許(許可)を取るには通関業法に記載されている要件をクリアしないといけません。それについてはここでは触れないですが「取得する意…

なんでその仕事やるの?

今回は違ったテーマで話をします。 仕事をしていて意義を見出せない時がありますよね。 「世の中の為になってるのかな、これ?」 「お客様から感謝されてるのかな」 「会社の利益になってるの?」 色々とあります。 ともすると、目に見えるのも全てがこの世…

通関士試験と通関現場:その4

こんにちは。 前回に引き続き、関税法からの話となります。 ①納期限の延長(関税法9条の2) 関税等の納付(同9条)にも軽く触れていきますが、試験の重要度としては最も高いランクです。 もちろん通関現場でも重要なのですが、業務としては定められた手続きに従…

通関士試験と通関現場:その3

こんにちは。 前回に引き続き、試験で問われる内容と現場の業務の比較について、深すぎずわかりやすく話を進めていこうと思います。 ①課税物件の確定時期と適用法令の日(関税法4条1項、同じく5条本文) 私の持っているテキストでは最重要項目として記載があり…

通関士試験と通関現場:その2

こんにちは。 通関士試験の勉強内容と通関現場の比較という事で、前回の続きで話を進めて参ります。引き続き関税法の内容になります。 ①輸出してはならない貨物/輸入してはならない貨物(関税法69条の2、69条の12) 輸出入できない貨物として条文に列記されて…

通関士試験と通関現場:その1

こんにちは。 昨年は世界経済も国内経済も激動の年と言えたのではないかと思います。また今年以降も先行きが全く見えません。 ミクロで見ても各企業の経営者は不安感を募らせているのではないかと思います。雇用されている従業者も同様です。 ただそういう環…

関税は減らせる・・・?

こんにちは。 今回は「輸入関税」について、話をしてみたいと思います。 これは通関業者に勤務している通関士としての視点からのお話です。 簡単に輸入関税と輸入消費税について整理をしてお話しします。 輸入関税は、輸入品に課される税で目的は自国内の産…

CIF ? FOB ? ターム ?

今回、「輸出入者向け」という新しいスレッドを立てました。 このスレッドはその名の通り、「忙しい」輸出入の皆様に向けての記事で、簡潔にできるだけ分かりやすく話をしていきます。ですので記事の物足りなさを感じる方もいらっしゃるかと思いますが、その…

通関業者からのキャリア論:その3

こんにちは。 通関業に従事されている方のキャリア論の話を進めてきましたが、今回は「中堅層(40~50代)」の「従業者と通関士」について思うところを話したいと思います。 初めに。 少し前は40代から(特に)50代というのは中堅ではなくキャリアのほぼ最終と…